無期雇用派遣
無期雇用派遣でも有給は取れる?取得の方法や条件から消化のコツまで徹底解説!
2025年3月30日
  「無期雇用派遣でも有給休暇は取得できるのか?」と疑問に思う方は多いでしょう。正社員と比べて、派遣社員の有給取得は難しいのではと不安を感じるかもしれません。しかし、無期雇用派遣であっても、労働基準法に基づき有給休暇を取得する権利があります。
本記事では、無期雇用派遣の有給休暇について、取得の条件や付与日数のルール、申請方法、消化のコツまで詳しく解説します。また、有給休暇の取得をスムーズに進めるためのポイントや、申請が通らない場合の対策も紹介します。適切に権利を行使し、働きやすい環境を整えるための知識を身につけましょう。
目次
無期雇用派遣の有給休暇とは?基礎知識を解説
無期雇用派遣でも、正社員と同様に有給休暇を取得する権利があります。しかし、取得条件や付与日数、申請方法などの仕組みがよくわからない方も多いでしょう。まずは、有給休暇の基本的なルールや無期雇用派遣における適用範囲について解説します。
有給休暇の基本ルールとは?
有給休暇(正式名称:年次有給休暇)は、一定の条件を満たした労働者に対し、労働基準法によって付与される休暇のことです。給与が発生するため、休んでも収入が減る心配がありません。
有給休暇の基本ルールは以下の通りです。
- 継続勤務6か月以上かつ全労働日の8割以上出勤している場合に発生
 - 雇用形態に関係なく、要件を満たせば取得可能
 - 最低でも年間10日間以上の有給休暇が付与される(勤務日数による)
 - 労働者は理由を問わず申請でき、使用者は拒否できない(ただし時季変更権あり)
 
無期雇用派遣でも有給は取得可能?
無期雇用派遣の場合も、労働基準法が適用されるため、有給休暇を取得することができます。ただし、有給の付与や取得手続きは派遣会社が管理するため、申請方法や取得タイミングについて事前に確認しておくことが重要です。
- 有給休暇の管理は「派遣会社」が行う
 - 契約の更新や派遣先の変更があっても、有給休暇の権利は保持される
 - 派遣先ではなく派遣会社に申請することが基本
 
無期雇用派遣でも、有給休暇は正当な権利です。ルールを理解し、適切に活用することで、より働きやすい環境を整えましょう。
無期雇用派遣の有給休暇の取得条件と付与日数
無期雇用派遣で有給休暇を取得するためには、一定の条件を満たす必要があります。また、有給休暇の日数は勤務期間によって異なるため、自分がどのくらいの有給を取得できるのかを把握することが重要です。ここでは、有給休暇が付与される条件と、日数の変化について詳しく解説します。
有給休暇が付与される条件とは?
有給休暇は労働基準法に基づき、一定の条件を満たした労働者に対して付与されます。無期雇用派遣の場合も、以下の2つの条件をクリアすれば、有給休暇を取得できます。
- 同じ派遣会社で継続して6か月以上勤務していること
 - 全労働日の8割以上出勤していること
 
これらの条件を満たせば、派遣会社を通じて有給休暇が付与される仕組みです。ただし、契約更新のタイミングや派遣先の変更によって、適用条件が異なるケースがあるため、派遣会社へ確認することが大切です。
勤続年数による有給休暇の日数の変化
有給休暇の日数は、勤続年数が長くなるほど増加する仕組みになっています。労働基準法に基づく、一般的な週5日勤務(年間217日以上)の場合の付与日数は以下の通りです。
| 勤続年数 | 付与日数 | 
|---|---|
| 6か月 | 10日 | 
| 1年6か月 | 11日 | 
| 2年6か月 | 12日 | 
| 3年6か月 | 14日 | 
| 4年6か月 | 16日 | 
| 5年6か月 | 18日 | 
| 6年6か月以上 | 20日 | 
無期雇用派遣でも、長く働くほど有給休暇の取得可能日数が増えるため、計画的に消化することが重要です。
また、週の労働日数が少ない場合でも、一定の日数の有給休暇が付与されます。例えば、週4日勤務の派遣社員であれば、6か月勤務で7日間の有給が付与されるなど、労働日数に応じた計算方法が適用されます。
自分の有給休暇がどのくらい付与されるのかを把握し、計画的に取得できるようにしましょう。
有給休暇の取得方法と申請の流れ
無期雇用派遣の有給休暇は、派遣会社が管理しているため、取得の際には適切な手続きを行う必要があります。有給休暇をスムーズに取得するためには、申請の流れや派遣先・派遣会社との調整が重要です。ここでは、無期雇用派遣社員が有給休暇を取得するための具体的な方法を解説します。
申請のタイミングと必要な手続き
有給休暇の申請は、派遣会社へ行うことが基本です。派遣先企業に直接申請するわけではないため、手続きの流れを理解しておきましょう。
申請の基本的な流れ
- 取得希望日を決める
- なるべく業務の負担が少ない時期を選ぶ
 - 派遣先の繁忙期を避けるとスムーズに申請が通りやすい
 
 - 派遣会社に有給休暇を申請する
- 多くの派遣会社では「所定の申請書」や「オンライン申請フォーム」を用意している
 - 申請期限(1週間前など)を事前に確認しておく
 
 - 派遣会社が申請内容を確認し、派遣先に調整を行う
- 派遣先と相談の上、業務への影響を最小限にする対応を取る
 - 労働基準法上、有給休暇の取得は労働者の権利だが、会社側には「時季変更権」があるため、調整が必要
 
 - 承認後、有給休暇を取得
- 申請が認められれば、有給休暇として休むことができる
 - 給与明細で有給休暇が適用されているかを確認する
 
 
派遣先・派遣会社それぞれの対応
無期雇用派遣では、派遣会社が雇用主であるため、派遣先ではなく派遣会社を通じて有給を申請するのが原則です。しかし、派遣先企業の理解を得ることも大切です。
- 派遣会社の役割
- 有給休暇の管理・申請手続きの受付
 - 労働基準法に基づき、派遣社員の権利を保障する
 - 必要に応じて派遣先と調整を行う
 
 - 派遣先企業の対応
- 業務スケジュールに応じて、有給取得の調整を行う
 - 派遣会社からの連絡を受け、業務の引き継ぎをサポート
 - 法的には「時季変更権」を持つが、合理的な理由なしに拒否することはできない
 
 
無期雇用派遣でも、正しい手順で申請すれば、有給休暇を取得することが可能です。派遣会社と派遣先企業の対応を理解し、計画的に有給を活用しましょう。
スムーズに有給休暇を消化するためのコツ
無期雇用派遣で有給休暇を取得する際、業務への影響を最小限にしながらスムーズに消化することが大切です。派遣社員は派遣先の企業で働いているため、適切なタイミングで申請し、周囲と調整することで円滑に取得できます。ここでは、有給休暇を取得しやすくするコツを紹介します。
派遣先に迷惑をかけずに取得するポイント
有給休暇は労働者の権利ですが、派遣先の業務への影響を考慮することも重要です。派遣先と良好な関係を築き、事前に調整することで、トラブルを避けながらスムーズに取得できます。
- 繁忙期を避ける
- 会社の決算期や大型イベントの前後など、特に忙しい時期を避ける
 - 業務の引き継ぎがしやすい期間を選ぶ
 
 - 早めに申請する
- 1か月前から計画し、遅くとも2週間前には申請する
 - 直前の申請は、派遣先の調整が難しくなるため避ける
 
 - 業務の引き継ぎを行う
- 休暇中の業務を他の社員や派遣先担当者に引き継ぐ
 - 必要な資料やマニュアルを事前に用意し、業務が滞らないようにする
 
 - 取得実績がある派遣先か確認する
- 派遣会社に「その派遣先で過去に有給休暇を取得した事例があるか」を確認する
 - 取得実績のある企業なら、スムーズに休みを取れる可能性が高い
 
 
取得しやすいタイミングと事前準備
派遣社員として働く場合、タイミングを考えて有給休暇を取得することで、派遣先企業の理解を得やすくなります。
- 契約更新のタイミングを考慮する
- 契約終了直前ではなく、契約期間中にバランスよく取得するのが理想
 - 期間満了前にまとめて取得しようとすると、企業側から不信感を持たれる可能性がある
 
 - 長期連休と組み合わせる
- 祝日や連休と有給休暇を組み合わせることで、自然な形で休暇を取ることができる
 - ただし、連休前後は業務が立て込む可能性があるため、事前の相談が重要
 
 - 半日休や時間単位休暇を活用する
- 一日単位ではなく、半日や時間単位での有給取得が可能か派遣会社に確認する
 - 少しずつ休暇を取ることで、業務に支障をきたしにくくなる
 
 
無期雇用派遣でも、有給休暇を計画的に消化することで、働きやすい環境を維持できます。事前準備と周囲の配慮を心がけ、円滑に取得しましょう。
有給休暇を取得しにくいケースと対策
無期雇用派遣では、有給休暇を取得する権利があるにもかかわらず、実際には取得しにくいケースがあるのも事実です。特に、派遣先の業務状況や社内文化、派遣会社の対応によっては、取得を遠慮してしまう場面もあるでしょう。ここでは、有給休暇を取得しづらい主なケースと、その対策について解説します。
申請を断られた場合の対応方法
労働基準法では、有給休暇の取得は労働者の権利として認められています。しかし、派遣先によっては「忙しいから」「代わりがいないから」といった理由で、申請が断られることもあります。
対策
- 派遣会社に相談する
- 有給休暇の管理者は派遣会社であり、派遣先ではないため、派遣会社に相談して対応を求める
 - 「他の派遣社員が有給を取得できているか」など、過去の事例を確認する
 
 - 時季変更権の範囲を理解する
- 企業側には「時季変更権」があるものの、これは業務に著しく支障がある場合のみ適用される
 - 取得日をずらすことはあっても、有給自体を拒否されることはない
 
 - 労働基準監督署に相談する
- もし派遣会社や派遣先が正当な理由なく取得を拒否する場合、労働基準監督署に相談することも視野に入れる
 
 
派遣先とのトラブルを避けるための注意点
派遣先での人間関係や雰囲気によっては、有給休暇を申請しづらい状況が生まれることもあります。「他の社員が有給を取っていない」「休むと職場の負担が増える」といった理由で遠慮することもあるでしょう。
対策
- 派遣会社を通じて取得しやすい環境を整える
- 派遣会社に「派遣先での有給取得の実態」を確認してもらう
 - 必要に応じて、派遣会社から派遣先へ適切な対応を求めてもらう
 
 - 職場の雰囲気を見極める
- 他の派遣社員や社員が有給を取っているか観察し、取得しやすいタイミングを見極める
 - 上司や同僚とのコミュニケーションを図り、業務調整の相談を行う
 
 - 急な申請を避け、計画的に取得する
- 直前の申請ではなく、なるべく早めに希望日を伝えることでスムーズに調整しやすくなる
 - 「事前に相談しておくことで、職場の理解を得やすくなる」ことを意識する
 
 
無期雇用派遣で働く上で、有給休暇を取得しにくいケースはあるものの、適切な対策を取ることで取得しやすい環境を作ることが可能です。派遣会社をうまく活用しながら、自分の権利を守りましょう。
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