無期雇用派遣
新卒で無期雇用派遣どう?メリット・デメリット、将来性を徹底解説!
2025年3月30日

新卒での就職活動では、正社員を目指すのが一般的とされていますが、「無期雇用派遣」という選択肢もあります。無期雇用派遣は、雇用の安定性と柔軟な働き方を両立できる派遣制度であり、新卒の方にとっても魅力的な側面があります。
しかし、正社員との違いが分からず不安を感じる方も多いのではないでしょうか。「無期雇用派遣は新卒に向いているのか?」「将来的にキャリアを築けるのか?」といった疑問を解決するため、本記事では新卒が無期雇用派遣を選ぶメリット・デメリット、将来性、注意点について詳しく解説します。
「無期雇用派遣を選んでも大丈夫?」と迷っている方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
新卒が無期雇用派遣を選ぶ理由
新卒の就職活動では、正社員としての採用を目指すのが一般的ですが、無期雇用派遣という選択肢を考える人も増えています。無期雇用派遣は、派遣社員でありながら雇用の安定性がある働き方で、正社員と比べて柔軟にキャリアを積める点が特徴です。
ここでは、新卒が無期雇用派遣を選ぶ理由について解説します。
無期雇用派遣と正社員の違い
無期雇用派遣と正社員の最大の違いは、雇用の安定性とキャリアの自由度です。
項目 | 無期雇用派遣 | 正社員 |
---|---|---|
雇用形態 | 派遣会社と無期契約を結ぶ | 企業と直接契約 |
仕事内容 | 派遣先企業の業務を担当 | 自社の業務を担当 |
昇進・昇給 | 限定的 | 可能性が高い |
福利厚生 | 派遣会社の制度による | 企業の制度が適用される |
仕事内容の変化 | 派遣先によって変わる | 原則、同じ企業内で働き続ける |
無期雇用派遣は、派遣会社との無期契約によって雇用が保証されるため、契約が終了しても新しい派遣先を紹介される仕組みになっています。一方、正社員は企業と直接契約を結ぶため、一つの企業でキャリアを築く働き方になります。
新卒が無期雇用派遣を考える背景
近年、新卒で無期雇用派遣を選ぶ人もいます。その背景には、以下のような要因が影響しています。
- 新卒採用市場の競争激化
- 大手企業や安定した職場の求人倍率が高く、正社員就職が難しいケースがある
- 特に、経験やスキルが重視される業界では、新卒が希望の企業に入るハードルが高い
- 働き方の多様化
- 「一つの企業で長く働くのではなく、さまざまな経験を積みたい」と考える人が増えている
- 正社員にこだわらず、自分に合った働き方を模索する人が増加
- ワークライフバランスの重視
- 無期雇用派遣なら、転勤の可能性が少なく、希望に応じて派遣先を選べる
- 正社員より残業が少なく、ワークライフバランスを重視しやすい
無期雇用派遣は、新卒にとっても一つの選択肢となり得ます。ただし、メリットとデメリットを理解した上で、自分に合った働き方を選ぶことが重要です。
新卒で無期雇用派遣を選ぶメリット
新卒で無期雇用派遣を選ぶことには、安定した雇用が確保されることや、さまざまな企業で経験を積めるといったメリットがあります。正社員とは異なる働き方ですが、自分のキャリアを柔軟に築きたい人にとっては、魅力的な選択肢となることもあります。
ここでは、新卒で無期雇用派遣を選ぶメリットについて詳しく解説します。
安定した雇用と社会保険の適用
無期雇用派遣は、派遣会社と無期契約を結ぶため、契約期間の定めがなく、安定した雇用が確保されます。そのため、派遣先の企業での契約が終了しても、派遣会社から新しい派遣先を紹介してもらうことが可能です。
また、無期雇用派遣は社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)に加入できるため、正社員と同様に社会保障を受けながら働ける点も大きなメリットです。
- 契約が切れても次の派遣先を紹介されるため、仕事が途切れにくい
- 正社員と同じく社会保険が適用されるため、将来的な保障がある
- 有期雇用派遣と異なり、契約満了で雇用が終了するリスクが少ない
さまざまな企業で経験を積める
無期雇用派遣の大きなメリットの一つが、さまざまな企業での業務経験を積めることです。
正社員の場合、一つの企業で長く働くことが一般的ですが、無期雇用派遣では、一定期間ごとに派遣先が変わることもあるため、多様な業界や職種での経験を積むことが可能です。
- 業界や職種を変えながらキャリアを形成できる
- 異なる企業の働き方を学び、視野を広げることができる
- さまざまな職場環境に適応する力が身につく
特に、「自分に合った業界や職種を見極めたい」「将来的にキャリアチェンジを考えている」という新卒の方には、無期雇用派遣は魅力的な選択肢となるでしょう。
正社員へのキャリアチェンジが可能
無期雇用派遣は、将来的に正社員を目指すことも可能な働き方です。
派遣先企業での評価が高ければ、正社員登用のチャンスが得られることもあります。実際に、派遣社員として働きながら、企業側から直接雇用のオファーを受けるケースも少なくありません。
- 派遣先企業で実績を積むことで、正社員への道が開ける
- 自分に合った企業を見極めてから、正社員として働くことができる
- 派遣期間中にスキルを身につけ、転職の選択肢を広げられる
無期雇用派遣は、新卒で正社員就職が難しかった場合のキャリアステップとしても活用できるため、将来的に正社員を目指す人にとっても、有効な選択肢となる可能性があります。
新卒で無期雇用派遣を選ぶデメリット
無期雇用派遣にはメリットがある一方で、新卒で選択する際に注意すべきデメリットも存在します。特に、キャリアの成長機会や待遇面での違いを理解し、自分の将来にとって最適な選択かどうかを慎重に判断することが重要です。
ここでは、新卒が無期雇用派遣を選ぶ際に考慮すべきデメリットについて解説します。
昇進や昇給の機会が限られる
無期雇用派遣では、派遣社員として働くため、正社員のような昇進・昇給のチャンスが少ないのが現実です。
- 派遣社員は管理職やリーダー職に就く機会が少ない
- 派遣先企業での評価が昇進につながらない場合が多い
- 昇給の機会は契約更新時に限られ、正社員ほどの給与アップが期待しにくい
特に、「将来的にマネジメント職を目指したい」「社内でキャリアアップをしていきたい」と考える人にとっては、無期雇用派遣の働き方は不向きな可能性があります。
派遣先が変わる可能性がある
無期雇用派遣は、雇用自体は安定しているものの、派遣先が変わる可能性があるため、同じ職場で長く働きたい人には向いていません。
- 派遣先の契約が終了すると、新しい派遣先へ異動することになる
- 勤務地や業務内容が変わることで、慣れた環境を離れる必要がある
- 安定した人間関係を築きにくく、毎回新しい職場に適応しなければならない
正社員のように、一つの企業でじっくりキャリアを築きたい人にとっては、派遣先が変わることがストレスになる可能性があります。
企業文化に深く関わりにくい
無期雇用派遣の社員は、派遣先企業の正社員と比べて、企業文化に深く関与する機会が少ないため、会社の経営方針や戦略に関わるような仕事を任されることは少ない傾向にあります。
- 企業の重要な意思決定には関与しにくい
- 社内研修やキャリア開発プログラムの対象外となることがある
- プロジェクトの中心的な役割を担う機会が限られる
特に、「一つの企業に長く貢献したい」「経営やマネジメントに関わる仕事がしたい」と考えている人にとっては、無期雇用派遣の働き方は不満に感じることがあるかもしれません。
無期雇用派遣のメリット・デメリットについては「無期雇用派遣は本当にデメリットばかり?特徴・メリット・デメリットを徹底解説」記事でも詳しく解説していますので、合わせてご閲覧下さい。
新卒での無期雇用派遣に将来性はあるのか?
無期雇用派遣は、新卒にとって将来性のある働き方なのか?という疑問を持つ方も多いでしょう。無期雇用派遣には、安定した雇用と柔軟なキャリア形成が可能というメリットがある一方で、昇進や長期的なキャリアプランの設計が難しいという側面もあります。ここでは、新卒が無期雇用派遣を選択した場合の将来性について解説します。
キャリアアップの選択肢
無期雇用派遣でも、キャリアアップの選択肢はあります。ただし、正社員とは異なるルートでの成長が求められるため、意識的にスキルを磨くことが重要です。
- スキルを習得し、高単価の案件を狙う
- IT・経理・貿易などの専門スキルを身につけることで、より条件の良い派遣先を選べるようになる
- 資格を取得することで、派遣会社からの評価が高まり、昇給の可能性が広がる
- 派遣会社のサポートを活用する
- 派遣会社によっては、キャリアコンサルティングや研修制度を提供している
- 研修やスキルアップ講座を活用し、市場価値の高い人材を目指す
- 紹介予定派遣を活用する
- 紹介予定派遣とは、一定期間派遣社員として働いた後、正社員登用を前提に企業と契約する制度
- 「いきなり正社員として働くのは不安」という新卒にとって、企業との相性を見極めながら働けるのは大きなメリット
派遣先での正社員登用の可能性
無期雇用派遣で働く中で、派遣先企業から正社員登用のオファーを受けるケースもあります。
- 派遣先企業が「この人を正社員にしたい」と考えるポイント
- 業務の質が高く、成果を出している
- 職場での人間関係を円滑に築けている
- 長期的に企業に貢献できるスキルや意欲を持っている
- 正社員登用の可能性を高めるためにできること
- 業務の幅を広げ、責任ある仕事を積極的に引き受ける
- 派遣先の評価を得られるよう、安定したパフォーマンスを発揮する
- 「正社員を目指したい」という意欲を派遣会社や派遣先企業に伝えておく
無期雇用派遣だからといって、正社員登用のチャンスがゼロというわけではなく、自分の努力次第で可能性を高めることができます。
長期的なキャリア形成のために意識すべきこと
無期雇用派遣で働く場合、長期的なキャリアプランをしっかり考えることが重要です。
- 「今後どんな仕事をしたいのか?」を明確にする
- 「事務職を極めたい」「営業職で活躍したい」など、方向性を決めることで、必要なスキルが見えてくる
- スキルアップを意識しながら働く
- 「現在の派遣先で何を学べるか?」を意識しながら業務に取り組む
- キャリアアップにつながる資格を取得し、市場価値を高める
- 必要に応じて転職も視野に入れる
- 無期雇用派遣として経験を積みながら、より条件の良い派遣先や転職の機会を探るのも一つの戦略
- 「正社員として長く働ける企業を探したい」と思ったら、転職エージェントや求人サイトを活用してみる
無期雇用派遣での働き方は、長期的な視点でキャリアを形成することが可能です。自分の目標を明確にし、計画的に行動することで、将来的により良い働き方を実現できるでしょう。
新卒が無期雇用派遣で働く際の注意点
新卒で無期雇用派遣を選ぶ場合、メリットだけでなく、事前に把握しておくべき注意点もあります。長期的に安定したキャリアを築くためには、派遣会社選びやキャリアプランの設計が重要です。ここでは、新卒が無期雇用派遣で働く際に注意すべきポイントを解説します。
派遣会社選びのポイント
無期雇用派遣は、派遣会社と直接雇用契約を結ぶため、どの派遣会社に登録するかが重要です。派遣会社によって、給与体系や福利厚生、キャリアサポートの充実度が異なります。
派遣会社を選ぶ際に確認すべきポイント
- 給与・昇給の仕組みが明確か(昇給制度の有無、ボーナス支給の有無)
- 派遣先の企業が多く、希望する職種の選択肢があるか
- 研修やスキルアップ制度が整っているか(キャリア形成の支援があるか)
- 長期的に働ける環境が整っているか(福利厚生、雇用の安定性)
派遣会社の公式サイトや口コミを確認し、自分に合った企業を選ぶことが大切です。
長期的なキャリアプランを考える重要性
無期雇用派遣は、安定した雇用形態ですが、キャリアアップの仕組みが正社員とは異なります。そのため、新卒の段階で「どのようなキャリアを築きたいのか?」を明確にすることが重要です。
キャリアプランを考える際のポイント
- 自分が目指す業界・職種を明確にする
- 派遣先でスキルを磨き、将来的なキャリアアップにつなげる
- 派遣会社や派遣先企業のキャリアサポートを積極的に活用する
無計画に派遣先を変えるのではなく、スキルアップの機会を活かしながら、成長できる環境を選ぶことが大切です。
自分に合った働き方を選ぶための判断基準
新卒で無期雇用派遣を選ぶべきかどうかは、自分の価値観やキャリア観に合っているかを基準に判断することが重要です。
- 無期雇用派遣が向いている人
- 安定した雇用と柔軟な働き方を両立させたい人
- さまざまな企業で経験を積みたい人
- ワークライフバランスを重視したい人
- 無期雇用派遣が向いていない人
- 一つの企業で長く働き、キャリアアップを目指したい人
- マネジメント職や専門職を目指したい人
- 企業文化に深く関わりながら働きたい人
無期雇用派遣は、キャリアの選択肢としては有効ですが、すべての人に適しているわけではありません。自分の目標やライフスタイルに合わせて、最適な働き方を選びましょう。
まとめ
派遣会社選びやスキルアップの意識が重要で、キャリアプランを明確にしながら働くことで、長期的なキャリア形成も可能です。正社員とどちらが自分に合った働き方かを考え、自分の目指すキャリアに適した選択をすることが大切です。